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新規サービスのスモールスタートに最適なFastAPP
Excelベースの管理・運用から脱却し、作業の効率化とミスの減少を実現

リロ・フィナンシャル・ソリューションズ様
リロ・フィナンシャル・ソリューションズ様

設立:1990年5月
所在地:東京都新宿区新宿4-3-23
事業内容:転勤留守宅管理等の数々の事業を日本に生み出してきたリログループのグループ会社
URL:https://www.relo-fs.jp/

PDF(1.3MB)
進化するリロケーションサービス新たなサービスを管理する基盤
導入のポイント
  • スモールスタートしたい新規サービスの基盤にはFastAPPが最適
  • モックアップで実際の画面イメージを確認しながら要件を定義
  • “脱Excel化”で作業の効率化とミスの減少が実現

借り上げ社宅管理や、転勤者のための物件探し・引っ越しサポートなど、企業の福利厚生を総合的にサポートするリログループ。
同グループでは、水廻りや電気設備などのトラブルに対応する新規サービス「入居者倶楽部」について、Excel により顧客や入出金の管理を行っていました。しかし、ユーザー数が増加とともに、Excelではとても回せなくなってきたため、SCSKの超高速開発・実行基盤「FastAPP」をサービス基盤に採用。顧客管理から請求書発行までカバーできるシステムを構築しました。これにより作業は大幅に効率化、ミスも減少しています。

  • 高橋 雄一 氏

    株式会社
    リロ・フィナンシャル・ソリューションズ
    リアルターユニット
    ユニットマネージャー
    高橋 雄一 氏

  • 鈴木 清人 氏

    株式会社
    リロ・フィナンシャル・ソリューションズ
    リアルターユニット
    リアルター営業グループ
    グループマネージャー
    鈴木 清人 氏

  • 佐々木 亮太 氏

    株式会社リログループ
    グループITマネジメント室
    IT 開発グループ
    佐々木 亮太 氏

Excelによる管理が限界に近づくデータ入力/抽出時にミス発生のリスク

「入居者倶楽部」のしくみ

 リロケーションサービスのパイオニアであるリログループ。同グループは、「生活総合支援サービス産業」の創出をビジョンに掲げ、社員の持ち家や社宅の管理のほか、企業の福利厚生など国内外でさまざまなビジネスを展開しています。
 創業以来、顧客のニーズに応えるべく、新たなサービスを次々と立ち上げてきた同グループのリロ・フィナンシャル・ソリューションズですが、そのうちのひとつ、賃貸物件入居者向けサービス「入居者倶楽部」においては、増え続ける顧客情報の管理が課題となっていました。
 入居者倶楽部は、水廻りや電気設備などのトラブルに24時間365日で対応する「24時間緊急サポート」と、レストランやホテル、レジャーなどの施設を特別料金で利用できる「会員特典優待サービス」がパッケージになったサービスです。このサービスについてリロ・フィナンシャル・ソリューションズ リアルターユニット ユニットマネージャーの高橋雄一氏は

「入居者倶楽部は、不動産管理会社または不動産投資会社が自社管理物件の入居者に対し、保険料相当の額で保険・駆け付け・優待の3つを提供。これにより物件の付加価値を高め、満足度の向上を図るねらいがありました」

と説明します。
 当初は契約件数も少なかったため、入居者情報、加入形態、契約不動産管理会社などはExcelを使って管理していました。ところが時が経つのに合わせて契約件数は数千件規模まで膨れあがり、Excelによる管理も限界が近づいていました。リロ・フィナンシャル・ソリューションズ リアルターユニット リアルター営業グループ グループマネージャーの鈴木清人氏は

「扱う件数が増えてくると、データ入力/抽出時にミスが発生するリスクも高くなります。また、請求書の発行については関数を使って集計していたのですが、処理にかなりの時間がかかっていました」

と当時を振り返ります。
 そこで同グループは、これらの課題を解決すべく、サービス基盤を新規で開発することにしました。

スモールスタートが可能なライセンス体系と拡張性を評価しFastAPPを採用

 リロ・フィナンシャル・ソリューションズでは、複数のサービス基盤を検討。当初は某クラウド型アプリケーションが候補に上がりましたが、かなりのカスタマイズが必要になることから、コスト面で折り合いが付きませんでした。そこで再度、クラウド型の開発プラットフォームを検討したところ、コストパフォーマンスに優れたFastAPPが目に留まったといいます。評価のポイントについてリログループ グループITマネジメント室 IT開発グループの佐々木亮太氏は

「リロ・フィナンシャル・ソリューションズでは、入居者倶楽部以外にも多くの新規サービスを提供していますが、そうしたサービスの基盤を開発する際にも活用したいと考えていましたので、ライセンス体系が柔軟で拡張性も高く、スモールスタートが可能なFastAPPはまさに理想に近いものでした。加えて、SCSKの担当者の提案内容もわかりやすく、この会社なら信頼できると思いました」

と説明します。
 最終的にリロ・フィナンシャル・ソリューションズでは、FastAPPの導入を決定。インフラにはAWSを採用し、システムの開発・運用についてはSCSKへ委託することにしました。
 導入の作業は2016年9月からスタート。2017年4月には契約者管理システムの開発が完了し、稼働を開始しました。鈴木氏によれば、ユーザーの要求に見合う、使い勝手に優れたシステムが構築できたとのことです。

「FastAPPの場合、モックアップで実際の画面イメージを確認しながら要件を定義できるため、実務を担当する現場の声を吸い上げつつシステムを作り込んでいくことができます。おかげであれもこれもと注文が増えてしまい、SCSKのSEには無理難題を言ってしまいましたが、迅速・丁寧にご対応いただきました。結果として、契約者管理のみならず、請求書発行から入金消込を経て財務諸表に落とし込むまでの一連の業務を完結できるシステムを構築することができました」

請求書業務にかかる時間が2日から1時間に短縮、ミスも大幅に減少

 導入の効果は即座に現れました。“脱Excel化”により、これまで2日かかっていた請求書の発行業務がわずか1時間に短縮。担当者の負荷も軽減されました。また、入力などに伴うミスも大幅に減少しているといいます。
 また、経営面での効果も大きく、高橋氏によれば

「オペレーションミスが発生しやすいExcelによる管理の見直しは、以前から当グループの重要なテーマでしたが、今回の導入により、リスク軽減とIT統制を実現する足がかりができました。今後はこれをグループ全体に広げ、各サービスにおけるリスクマネジメントの確立を目指していきたいと考えています」

とのことです。

他の既存サービス、新規サービスの基盤として活用を検討

 リロ・フィナンシャル・ソリューションズでは、契約者管理システムの使い勝手をより向上させるべく、2次開発を行う予定です。この点について鈴木氏は

「使っているうちに担当者からさまざまな希望が出てきました。例えば、システム上に表示している画面情報をCSV形式で出力し、データを2次利用したいという要望が上がっていますので、こうした声に応えていきたいと考えています」

と語ります。
 また、既存のサービスや新規で立ち上げるサービスの基盤として、FastAPP上に順次システムを構築していくことも検討されています。

「スモールスタートが可能なFastAPPは、いま私たちが企画している新たなサービスを管理する基盤として理想的なものですので、今後もさらに活用範囲を広げていけたらと考えています。そのためにも、SCSKには私たちのニーズに合わせ、FastAPPの機能を強化していただければと思います」(高橋氏)

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